ブログ書くのに参考になった本。ブログに書くんだったら自分が好きなことについて書きたいよな、と考えていたところにピタリのタイトルだったため読んでみました。
著者の三宅香帆さんは文芸評論家、一般向けのやわらかい内容の著作を多く書かれています。さすが説明が分かりやすいし、口語体の文章もていねいで上手です。
タイトルどおり、自分が好きなもの=『推し』について語ろうという勧め、上手に語るための心得・技術の説明、のハウツー本。『他人の言葉は自分に伝染させない』『相手との情報格差を埋める』『ありきたりな言い方を避ける』など、納得感ある内容多し。
とくに『面白さとは「共感」か「驚き」である』の論には考えさせられました。自分が感じた面白さは『そうそう!』という共感なのか『ヘー!』という驚きなのかを考えて、それを言葉に直すといい、とのこと。なるほど!と、その論にまさに共感と驚きを感じさせられました。
本に書かれている個々の内容は著者オリジナルではなく、既存のアイデア・事例の集積ではあるのですが、ただの羅列に終わらず、その素材の切り方・見せ方が説得力があって、勉強になりました。常々思いますしこれも私のオリジナルの考えではないですが、新しいアイデアというのは、既存の事柄の新しい組み合わせなんです。
そうだよ人の批判してるヒマがあったら感心した人・モノ・コトをほめておけばいいんだよ、と改めて思った次第でした。ではでは。
